炭火焼き地焼き鰻一筋
卓越した技から生まれる、
伝統の味
鰻の卸問屋ならではの
目利きによる
こだわりの活鰻産地
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- 静岡県浜名湖
- 鰻と言えば浜名湖、と誰もが知る日本最古の生産地ですが、最近ではかなり数量が少なくなっています。しかし、シラスを池入れした後、路地池で養殖されてから、秋口に初出荷されるトビ(=餌を食べるのがとびきり早い鰻)は絶品。
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- 愛知県三河一色
- 三河地方は、水量は少ないものの奥三河の名水、矢作川より養鰻専用のパイプラインで引いた天然水で、平坦な地形を生かして養殖しています。日本第二の生産量を誇ります。
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- 高知県
- 日本で2番目に古い歴史を持つ地です。養鰻場もかなり減少しましたが、現存する養鰻場は昔ながらの技術でしっかりした味のある鰻を育てます。
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- 鹿児島県曽於郡大崎町
- 水量が豊富な霧島水系の水を使用し、雄大な地形を生かした大規模な養鰻場が多く、近代的な設備で管理されています。
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- 静岡県吉田町
- 鰻の町で古くから知られる吉田町。温暖な気候の中、一年かけてじっくりと育てます。しっかりとした本来の味がする鰻を育てています。
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- 徳島県那賀郡
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阿波の名川、那賀川の栄養豊富な水と、研究熱心な養鰻家達が育てる身質の良い青うなぎは、関西地焼きには抜群の相性です。
[自社養鰻場]目の行き届く範囲の池で、鰻の状態を把握しながら丁寧に育てています。それにより、鰻のストレスが減り、程よい脂分と身質の良い鰻が育ちます。
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- 宮崎県
- 鰻の養殖には宮崎県の平均18度前後の温暖な気候と豊富な地下水が向いており、全国第三位の生産量を誇ります。臭みが少なく、身の柔らかなうなぎが特徴。
全国各地から鰻が集まる
魚伊の立て場から、
その日、一番状態のいい鰻を選別
30トンという許容量を持つ魚伊の立て場。
1日の出荷量は1~2トン。
多くの鰻の中から本当においしいものを選別することができます。
入 荷
- 地下ポンプ(水質管理) 立て場に入荷された鰻は、水槽に入れられ、120mの地下から汲み上げた地下水が丸一日当てられます。水は地下から汲み上げ、ろ過材の入ったタンクを通すことで鉄分が取り除かれます。水質管理により、鰻に最適なPHに調整されます。水温は約10℃。冷たい水にさらすことによって、鰻が余分な運動を控え、脂のノリが復活します。
- 自主検査 出荷前に行われるのが、自主検査。入荷された際、全ての養殖池別に厳しい試験(残留抗菌性物質検査)を行います。その後、川魚によくあるイヤな臭いがあるかないかを判定。白焼きにした状態で、5人のプロが口に含み、泥臭やカビ臭を厳しくチェックします。1人でもNGが出た商品は、出荷を停止。安心で美味しい鰻を日々お届けするための大切な検査です。
選 別
多くの鰻の中から、一番を
目利きのプロが、手作業で選別
卸先の好みや使用用途によって、最適な鰻を出荷するために、大きさや脂の乗り具合、身質が揃った鰻を選別します。この鰻の大きさや身質を揃えることを、“筋を揃える”といい、筋が揃った鰻でないと、焼き加減や、タレの乗り具合が異なってきます。季節や年度によっても変わりますが、いつ食べても均一でおいしいものを出荷するために、日々努力しております。
- 機械による選別 全国各地から集まった鰻は、まず機械によって20g~30gの単位で大きさの選別を行います。卸先の好みに合わせて大きさを揃える事で焼く時にムラが出ず、焼き手の負担を減らします。
- 手作業による選別 同じ生産地やロットの鰻でも、鰻の個性は様々。脂の乗り具合も異なりますし、身質の違いもあります。脂の乗り具合や固さが揃った“筋を揃えた”鰻でないと、焼き加減や、タレの乗り具合が異なってきます。いつ食べても美味しい鰻を提供できるよう、鰻のプロが毎日手作業で選別を行っています。
開き、串打ち、焼き
伝統と熟練の技を
惜しみなく
ひらき
身が盛り上がってふっくら
「二番を入れる」魚伊のひらき
- 魚伊流「鰻のひらき」 魚伊の鰻のひらきは、“二番を入れる”のが特徴。鰻の腹に包丁を2回入れて中骨を取り除きます。一番包丁は、目打ちした後に、頭から尾に向けて包丁を入れますがこのとき骨に沿って、骨に身がつかないようにノの字を書くように包丁を入れるのがコツです。二番包丁で、まな板に対して下側の鰻の身と骨を外し、中骨を取り除きます。
串打ち
魚伊伝統の味を生み出す
「炭火焼地焼き」の串打ち
焼 き
焼き一生と言われる、
卓越した焼きの技術
身も皮目も、外側はパリッと、白い身はふっくらと焼き上げた魚伊の蒲焼き。焼き一生と言われる通り、火床の作り方から、縫い串を打ち、タレをかける一連の作業が必要です。日々鰻の質・温度・湿度によって条件が変わるので、熟練の職人でも高度な技術を必要とされるため、昔の人は“焼き一生”という言葉を生み出したのではないでしょうか。
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- 1火床をつくる
- 鰻の状態を見極め、新仔のような柔らかい鰻か身のしまったヒネのような鰻の状態によって、火床をつくります。一般的に、身質の柔らかい鰻の場合は強火、身のしっかりした鰻はトロ火に火床を作り上げます。
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- 2腹から焼く
- 最初は、やや強火で鰻を焼き上げ、鰻の身割れと皮目の反り返りを防ぎます。
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- 3ぬい串を打つ
- 焼き上げにより、鰻の身はやわらかくなり、皮目が反り返りやすくなります。身が剥がれ落ちるのを防ぐために、縫い串を打ちます。また金串を打つことによって、中まで火が通りやすく、鰻の脂を沸騰させて皮目と身の間のおいしさを引き出します。
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- 4まんべん返し
- 魚は大名に焼かせろ、ということわざがありますが、鰻に関してはじっくりと片面ずつ焼くのではなく、何度もひっくり返さないと、均等に焼きあがりません。まんべんなく返すことによって、鰻の中心を柔らかくし、骨を焼き切る=芯を抜く作業が行われます。タレをかける前に霧吹きで酒をかけ、鰻がキツネ色になるまで香ばしく焼き上げます。
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- 5タレをかける
- 鰻の身にタレが染み込まない様に、タレの入った柄杓の遠心力を利用して、全面に鰻の身にかかるようにするには、長年の技術が必要です。薄く均等にかけます。
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- 6化粧ダレ
- 何度も手返しし、外側を香ばしく焼き上げ、最後に化粧ダレを。身に照りを出し艶やかに仕上げ、見目麗しくおいしそうな鰻に仕上げます。
タレ、炭、お米。
鰻の美味しさを引き立てる
こだわりの厳選素材
うな重
- 歴史が育んだ、魚伊のタレ 厳選されたシンプルな材料を、魚伊独自の配合で炊き上げた秘伝のタレ。鰻本来の味を引き立てる甘めの味付けに、旨味を加えるのは鰻の脂。毎日焼く鰻から落ちた脂を混ぜた焼きダレと、新しく炊いた炊きダレを混ぜることで、タレにまろみと旨味が生み出されます。魚伊ではタレの管理を日々欠かさず行い、伝統の味を守り続けています。
- 鰻の骨まで焼き上げる、備長炭 備長炭の強力な火力で焼き上げた鰻は、遠赤外線効果で鰻の中心までしっかり火が通り、かつ水分量や旨味成分が逃げにくいのが特徴です。また、小骨までしっかり焼き切る事が出来るため、残にりにくく、香ばしい炭の香りは食欲をいっそうかきたてます。
- タレと絡み合う、こだわりの米 魚伊のお米は、国産銘柄3種をブレンド。うな重に最適な炊き具合と食感をお出しできるよう、季節によってブレンドの配合と炊き方を変えています。冷めても固くならないモチっとした食感。良いお米は、鰻の美味しさをさらに引き立てます。